オフサイト・ミィーティング

新橋で行われた『複写と著作権( Copy & Copyright )』のオフサイト・ミィーティングに参加した。
10人ほどで、ほとんどが民間企業の図書資料室に勤務されている方。
主催者の資生堂研究所の末広恒雄さんをはじめ、サン・メディアの松下茂さん、国立国会図書館の南亮一さんたちの熱心な調査、情報収集・提供、意見交換で出来ているサイトである。
私が知る限り、利用者の立場から著作権問題を考える、最も充実した公平なサイトだと思う。
年に2回くらいオフ・サイトをやっているが、私は久しぶりに出た。

新橋の居酒屋の3階で、いつもの気楽な雰囲気。
各自勝手に飲み、食べ、話す。
だが、様々な情報が得られてとても有益だった。

その一つに、戦前からの歴史ドキュメント映像等では、必ず資料提供が毎日新聞になっているのは、なぜか。現在は必ずしも大新聞とはされていない毎日なのは何故か。
それは、朝日新聞、読売新聞が戦争で焼けてしまったのに、毎日新聞は戦災にあわず戦前の資料が残っているためだそうだ。
確かに、毎日新聞社は、戦後もずっと有楽町西口駅前の古いビルにあった。
戦後すぐの頃、東京の大半の劇場が焼けたとき、毎日新聞社ビルとホールは数少ない焼け残った施設だったので、芝居やコンサートが行われた。
武満徹の最初の曲『二つのレント』が演奏され、音楽評論家山根銀二から「音楽以前」と酷評されたのも、毎日ホールでの演奏だった。

また、先日黒澤明の廉価版ビデオの発売差し止め事件判決があったが、これは昭和45年以前の著作権法、所謂「旧法」には、権利者として監督も入っていたので、判決としては当然とのこと。
現在は、監督は権利者ではなく、製作者のみが権利者であるが、これは二次、三次の使用を考えれば正しいことである。

二次会に行く連中と別れて戻る。
まだまだ暑い新橋の町だった。

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